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国民皆歯科健診が始まります

[2022.07.25]

政府は全国民に毎年の歯科健診を受けてもらう「国民皆歯科健診」の導入に向けて検討する方針をまとめました。歯の健康を維持して他の病気の誘発を抑え、健康寿命を延ばすことで医療費の抑制を目指したいとしています。

 

▶️『歯周病が他の病気と関係』

日本人では、40歳以上の約8割が歯周病の症状を持っているとされます。歯周病菌の感染によって歯周組織の炎症が進行し、口のなかの粘つき、歯磨きの際の出血、口臭、歯茎の腫れ、歯肉の痛みなどの症状が現れます。進行すれば歯が抜け落ちることもあります。最近の研究で、歯周病が誤嚥性肺炎、動脈硬化、心臓病、脳卒中、糖尿病、早産、関節リウマチ、アルツハイマー病などの病気と関係があることがわかってきました。

▶️『歯周病菌、毒素、炎症物質などが全身に運ばれる』

歯磨きが不十分だと、歯垢(プラーク)や歯石が歯と歯ぐきの境目に繁殖します。プラークの中には、重量1mgあたり1億個の細菌が含まれ、細菌が作り出す毒素によって、歯肉に炎症が生じ、腫れたり出血しやすくなり、歯と歯肉の間の隙間(歯周ポケット)ができます。歯周病には、歯周病菌と言われる複数の細菌が関わっていると考えられています。歯周病菌の酵素や毒素は歯を支える歯槽骨を溶かし、歯がグラグラしてきたり、歯肉が下がってきたりして歯が抜け落ちたりします。そして、歯周病菌、菌の作り出す酵素や毒素、さらには歯周病組織で作られるサイトカイン(炎症を引き起こす物質)などが持続的な供給源となり、血管を通して全身に運ばれて、全身の疾患に悪影響を及ぼしていると考えられています。例えば、心臓の内膜に歯周病菌が付着すると心内膜炎を起こして、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクを高めるとされます。また、歯周病による炎症で、プロスタグランジンと呼ばれる物質が体内で発生し、子宮を収縮させ、早産になる可能性も指摘されています。糖尿病や関節リウマチは免疫機能の低下から歯周病になりやすいといわれ、歯周病がこれらの病気を悪化させることもわかってきました。高齢者では、歯周病の罹患率が高く、口の中の細菌が肺に入り、炎症を起こすことで誤嚥性肺炎の発症につながります。

▶️『定期的に歯医者に通って、メンテナンスしましょう』

歯周病が全身の疾患の原因になっていることが理解できたと思います。全身の健康は、まずお口の健康から始めましょう!お気軽に御来院ください。

 

 

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